カジュアルな「デザイン」と「テクノロジー」

デザインとテクノロジーのキーワードに関連して、最近行ってみた二つのイベントについてです。

世界を変えるデザイン展

六本木のミッドタウンで開催中の「世界を変えるデザイン展」を少し覗いてきました。すでに出版されている同名の書籍に関連した展示で、書籍で紹介されていたいくつかの作品を展示している催しです。デザインというよりは、マイクロファイナンス的な切り口で、世界で困っている人達を、ちょっとしたアイデアで救っている道具の展示です。泥水を濾過したり、火をおこしたり。生きることの原点にもどって、身の回りのちょっとしたモノをうまく使って、人助けをしようという試みです。もちろんデザインがとても大事。日常生活からだとうまく想像できない場所で、いろんなコトが人の命を救っているという事実を、あらためて知る機会としてとても有意義でした。その意味では、逆に私の身の回りは、物質的にもまだまだ豊かであることも実感します。そういうときは「このビデオ」をみて、自分の振る舞いを振り返ることにしています。

Make Tokyo Meeting 05

こちらも前から気になりながら、今回始めて見に行ったイベント「MTM05」。図工が好きな娘をうまく口説いて、家族連れで見に行ってきました。娘には展示の内容がかなり面白かったらしく、ひとつひとつ興味深く見てました。また、見るだけではなく、ピンホールカメラの制作もできて大喜びでした。私としては、もう少しテクノロジーもアートも踏み込んだ展示だったらな、という印象でした。今回の主な展示はフィジカルコンピューティングと呼ばれているモノでしたが、そこでできていることは、実は、既に家電をはじめ、身の回りに実用品としてあるものが多かったです。ただ、それを自分の手で作ってみることに意義が在るんでしょうね。というわけで、私もうっかりArduino入手して、簡単工作してみました。基本キットで簡単につくれる「照度センサー」です。こういうものは、手に取っていじりだすとあれこれやりたくなってきますね。

デザインってなんだ?!

どちらのイベントも「デザイン」をキーワードにしたものでしたが、そもそも「デザイン」ってなんでしょうね。「アイデア」と置き換えてもいいような場面でもよく使われている気がしますし、MTM05では「アート」の感覚で使われている場合も多い気がしました。日常的には「見た目」や「すがた・かたち」を意味して使うことも多いですし。このようにいろんな場面でいろんな意味で使われる『デザイン」という言葉。ディスカッションの中で用いる際には、その定義や目的「誰が何の為に行うデザインなのか」はっきりしておかないと、意味のない好き嫌い論争に陥っていく言葉ですね。

人間の感覚なんて所詮いい加減?!

最後におまけクイズ。こちらのアニメーションの女性、右回りに見えますか?それとも左回り?
「時計回り?反時計回り?」
人間の状況認識なんて結構いい加減だというのがよくわかる例です。